プロジェクト研究

 新プロジェクト研究メンバーの募集

 

会員各位

今年度より、新たに「社会教育学における余暇・レクリエーションの再検討」をテーマとするプロジェクト研究が立ち上がります。広く会員間に開かれた研究を進めていくために、関心のある会員をプロジェクトメンバーとして公募いたします。プロジェクトメンバーは、プロジェクト研究の推進に係る6月集会、研究大会における企画準備、公開研究会の開催などの運営を中心的に担っていただきます。メンバーの選定にあたっては本プロジェクト研究提案者と研究担当理事によって地域、ジェンダー、年齢などのバランスを加味して、理事会に推薦のうえ決定いたします。

本プロジェクトの趣旨を踏まえ、プロジェクト研究への参加を希望する会員は、応募要領をご参照のうえ学会事務局までご応募ください。応募結果につきましては、改めて研究担当理事より連絡いたします。 

●メンバーを公募するプロジェクト研究

 テーマ「社会教育学における余暇・レクリエーションの再検討」

【趣旨】

本プロジェクト研究の目的は、社会教育と余暇・レクリエーションの関係を、理論、実践の両面から再検討することにある。

日本では、1960~1970年代にかけ、それまで職場等で展開されていた「レクリエーション」から、消費的な「余暇(レジャー)」へと社会の関心が移り変わり、ホイジンガ、カイヨワ等の「遊び」の理論の紹介も進んだ。しかし、これらの余暇社会論の衰退以後、社会教育学においては、アマチュアの文化・芸術活動の展開やその意義について、「生涯学習行政」「文化行政」との関係から論じられる傾向にあり、社会教育と「余暇・レクリエーション」の関係については議論が宙づりの状態となっている。また、余暇・レクリエーションという研究領域それ自体が、芸術・スポーツ、メディア諸学へと分散化したことにより、余暇・レクリエーションを通じた教育・学習に関わる研究のカテゴライズの仕方についても再検討が必要になってきている。さらに、国際的な「余暇・レクリエーション」をめぐる研究動向としても、マス・レジャーの展開を分析する「余暇社会学」から、階級、ジェンダー、エスニシティ、就業/失業等によってレジャーの享受の仕方が異なるという前提に立った「レジャー・スタディーズ」への転換が起きており、社会教育学とレジャー・スタディーズの関わり方についても再考する必要がある。

現代日本の実践に目を向けても、社会教育法の「社会教育」の定義として「体育及びレクリエーシヨンの活動」が含まれていることの意義についての検討が必要だろう。また、社会教育調査等にも現れているように、社会教育施設において「教養の向上(趣味・けいこごとを含む)」に関わる学級・講座が高い割合で開設されている状態が続いている。これらが「実際生活に即する文化的教養」とどのように関係するのかについても原理的、実践的な考察が待たれている。さらに、COVID-19感染拡大の影響により、対面式ではない余暇・レクリエーションやその支援のあり方、趣味縁の社会的意義についても検討が急がれる。

上記の趣旨に基づき、本プロジェクトでは、従来社会教育学で検討されてきた表現文化活動、地域学習、遊び等の関連研究についても、余暇・レクリエーションの観点から包摂しつつ、社会教育学における余暇・レクリエーションの位置づけについて再検討していきたいと考える。

 

≪応募要領≫

1. メールの表題に「社会教育学会PJ研究メンバー応募」と記載してください。

2. 以下の内容について、メールの本文またはワードファイルを添付でお送りください。

 ・氏名(ふりがな)

 ・所属

 ・連絡先(メールアドレス)

 ・プロジェクトのテーマに関連する研究あるいは実践の業績(1点以上についてタイトル、掲載誌、執筆年)

 ・プロジェクトのテーマに関連する研究関心(400字程度)

3. 応募締め切り  2021年11月30日(火)(必着)

4. 結果の通知   2021年12月24日(金)までに通知します。

5. 応募先 日本社会教育学会事務局 jssace.office◎gmail.com(◎を@に変えてください)