日本社会教育学会 研究倫理と差別・ハラスメントに関する会員アンケート(2020)単純集計結果
日本社会教育学会倫理委員会
安藤聡彦、大村隆史、生島美和、久保田治助
辻智子、久井英輔、村田晶子
・目的 「日本社会教育学会倫理委員会規程」の、委員の役割(第5 条)に基づき、倫理問題に関する会員の認識・活動状況の実態把握と意識向上
・実施期間 2020 年10 月20 日~12 月31 日
・対象 日本社会教育学会会員(学会通信・メーリングリスト・理事会において呼びかけ)
・回答方法 Google フォームにて送信
・有効回答数 89(2020 年12 月の全会員数874 の10.1%)
・結果報告について 個人の特定につながる可能性があるため、選択肢で回答された項目の%のみを公表する。
Ⅰ 学会の取り組みについて
質問1 「日本社会教育学会倫理宣言」を読んだことがありますか。
・ある (23.6%)
・ない (76.4%)
質問2 「日本社会教育学会倫理委員会規程」を読んだことがありますか。
・ある (32.6%)
・ない (67.4%)
質問3 「所属機関で差別・ハラスメントに関する処分を受けた会員に対する要請」(日本社会教育学会、2015 年9 月19 日)を読んだことがありますか。 *
・ある (52.8%)
・ない (47.2%)
質問4 研究大会・六月集会において開催された研究倫理と差別・ハラスメント研修会に参加したことがありますか。
・何回か参加した (41.6%)
・1 回参加した (11.2%)
・参加したことはない(大会・集会には参加) (31.5%)
・大会・集会に参加していない (15.7%)
質問5 研修会で取り上げてほしいことは何ですか(複数回答可)。
・収集したデータや情報の管理 (16.9%)
・調査結果の捏造、改ざん、論文の盗作、二重投稿などの問題 (20.2%)
・フィールドワークやインタビューなど調査活動の中で生じる問題 (50.6%)
・公的研究費の使用に関する問題 (10.1%)
・人種、民族、国籍、性、年齢、障がい、身体的特徴、思想、宗教、地位(婚姻上の地位を含む)などの差別問題 (37.1%)
・立場や指導関係などを利用した不当な扱いやセクシュアル・ハラスメント、アカデミックハラスメント (50.6%)
・研究倫理やハラスメント問題の具体的事例 (55.1%)
・問題への対処・対応の仕方 (49.4%)
・法的解決の手段と現状 (29.2%)
・特にない (4.5%)
・その他 (22.0%)
Ⅱ 研究倫理について
質問6 あなたの所属・勤務する機関で、研究倫理(改ざん・捏造・盗用・二重投稿などの研究不正防止、研究資金の不正利用防止、個人情報・プライバシーへの配慮、調査対象者・協力者との関係に関わる問題など)に関する学習機会は、これまでにありましたか。 *
・ある (82.0%)
・ない【→質問12 へ】 (18.0%)
質問7(学習機会が「ある」と答えた方)学習形態を教えてください(講義型、ワークショップ型、elearning型など)。(複数回答可)
*この質問は、アンケートでは自由記述だったが、設問の文中で次の例示をしたことで、ほとんどがそ
の例示にのっとって回答されたため、以下のように集計している。
・講義型 (52.1%)
・ワークショップ型 (6.8%)
・e-learning 型 (オンデマンド、オンライン含む) (60.3%)
・その他 (6.8%)
・無回答 (2.7%)
質問8(学習機会が「ある」と答えた方)それは参加が義務づけられているものでしたか。
・すべて義務づけられていた (53.4%)
・義務づけられているものはなかった (12.3%)
・義務づけられていたものと、いなかったものがあった (28.8%)
・わからない (5.5%)
質問9(学習機会が「ある」と答えた方)その学習機会に参加したことがありますか。
・ある (93.2%)
・ない (5.5%)
・無回答 (1.4%)
質問10(学習機会が「ある」と答えた方)その学習機会はどうでしたか。
・効果的だった (77.9%)
・効果的ではなかった (22.1%)
質問11(学習機会が「ある」と答えた方)質問10 の回答理由を教えてください。【→質問14 へ】
*自由記述のため省略
質問12(質問6 で学習機会が「ない」と答えた方のみお答えください)学習機会が「ない」ことによって研究をすすめる上で何らかの支障をきたしたり、不利益を被ったりしたことがありますか。
・ある (18.8%)
・ない【→質問14 へ】 (81.3%)
質問13(質問12 で「ある」と答えた方のみお答えください)支障、不利益の具体的内容を教えてください。
*自由記述のため省略
質問14(全員にお尋ねします)研究倫理に関する本学会の今後の取り組みとして、どのようなことを希望しますか。(複数回答可)
・研修会の継続的な開催 (46.1%)
・学会員向けe-learning 教材の作成・配布 (23.6%)
・研究倫理規程の作成と周知 (32.6%)
・研究倫理に関する内容の学会ジャーナル投稿規程への明記 (37.1%)
・研究倫理に関する学会Web ページの作成 (36.0%)
・盗用防止ソフト利用に関する学会員への便宜供与 (14.6%)
・特になし (6.7%)
・その他 (9.0%)
Ⅲ 差別・ハラスメント問題について
「倫理宣言」においてハラスメントとは、相手の望まない性的な、または不当な言動によって、人格を傷つけたり、研究活動に不利益を与えたり、屈辱や精神的苦痛を感じさせたりすることにより相手の尊厳を損なう一切の行為を指すものとしています。
そして、学会内外での差別・ハラスメント、およびそれに起因して生じる差別・ハラスメント(二次加害)によって、被害が継続したり、学会活動に従事する権利が著しく侵害され円滑な学会活動が妨げられたりするような影響全般を二次被害と規定しています。
質問15 あなたの所属・勤務する機関において、差別やハラスメント問題に関する研修などの学習機会はありますか。
・ある (78.7%)
・ない【→質問17 へ】 (21.3%)
質問16 (質問15 で学習機会が「ある」と回答した方)そこに参加したことがありますか。
・ある (88.6%)
・ない (11.4%)
質問17 (全員にお尋ねします)あなたにとって差別やハラスメントは身近な問題ですか。
・はい (78.7%)
・いいえ (6.7%)
・どちらともいえない (14.6%)
質問18 差別やハラスメント問題の相談先として、あなたはどのようなところを利用したいですか。(複数回答可)
・所属・勤務する機関の相談窓口 (68.5%)
・自治体や男女共同参画センターなど公的機関の相談窓口 (19.1%)
・NPO など市民団体の相談窓口 (18.0%)
・弁護士などへの法律相談 (41.6%)
・友人・知人(教員を含む)など信頼できる個人 (55.1%)
・相談しない (3.4%)
・わからない (4.5%)
・その他 (3.4%)
質問19 差別やハラスメント問題に関する本学会の取り組みについてどう思いますか。
・もっと力を入れるべき (34.8%)
・現状のままでよい (42.7%)
・それほどやらなくてよい (3.4%)
・わからない (16.9%)
・その他 (2.2%)
質問20 (質問19 で「もっと力を入れるべき」と回答した方にお尋ねします)具体的な内容を教えてください。
*自由記述のため省略
※この「質問20」について、本来「質問19」で「もっと力を入れるべき」を選択した人のみに回答を求めるところ、システム上、必須回答扱いになっておりました。大変失礼いたしました。
Ⅳ ご自身について
質問21 年代
・20 代 (4.5%)
・30 代 (12.4%)
・40 代 (28.1%)
・50 代 (25.8%)
・60 代 (25.8%)
・70 代以上 (0%)
質問22 性別
・男 (50.6%)
・女 (34.8%)
・その他・回答しない (12.4%)
・無回答 (2.2%)
質問23 所属・雇用形態(主たるもの)
・学校や大学の教員(常勤) (69.7%)
・学校や大学の教員(非常勤) (15.7%)
・自治体や団体の職員(常勤) (7.9%)
・自治体や団体の職員(非常勤) (0%)
・学生・大学院生 (3.4%)
・特になし (1.1%)
・その他 (2.2%)
Ⅴ 自由記述
研究倫理や差別・ハラスメント問題について、日頃、感じていることや考えていること、あるいは、日本社会教育学会として取り組んでほしいことなどをご自由にお書きください。研究倫理や差別・ハラスメント問題にあてはまるかどうかわからない内容でも結構です。(例:研究がうまく進められない悩み、調査や活動現場での困りごと、自分の立場や所属に対する周囲の無理解への困惑、国や地域による慣習や作法の相違への対処の困難など)
*自由記述のため省略
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